クラウドサービスや記事作成サービスが広まり、Webライターになる敷居が下がったと感じる方も多くいます。
一方、安定した収入を継続して得ていくのに、知識やスキルを底上げすべきと考えるWebライターは少なくないようです。Webライターが身に付けている知識やスキルを明確に示せるものとして実績と資格が挙げられます。
では、Webライターになるには資格が必要なのでしょうか。ここでは、Webライターが資格を取得するメリットや有利に働く資格、学習方法について解説します。
Webライターに資格は必要?資格を持つメリット
結論から言うと、Webライターになるために資格は必ずしも求められません。それでも、資格を取得するメリットは大きいと言えます。ここでは、Webライターが資格を取得するメリットと理由を記載します。
一定のレベルを持つWebライターとして認識される
未経験のWebライターは実績が乏しいため、クライアントが案件を依頼するのを見送るケースが見られます。一方、資格取得者は一定のレベル以上のライティングスキルを持っていることを証明できます。
Webライターとしての実績が少なくても実績がある方と同等に扱われ、いきなり高額案件を取得できる場合があります。
クライアントに効果的にアピールできる
Webライティング関連の資格を持つWebライターは、今のところそれほど多くありません。そのため、資格取得者はクライアントの目に留まりやすく、自身の能力を効果的にアピールできます。
資格は第三者が一定の基準に沿って判断しているため、資格に関連した職務に就くのに適していると容易に判断できます。
同じレベルのWebライターが複数いる場合、クライアントは資格取得者を優先して採用したいと願うのも当然でしょう。
専門的でクオリティが高い記事が書ける
Webライティングのベースとなる資格があれば、専門的でクオリティの高い記事を書くことができます。Webライターの専門性を高める技術の一つがSEOです。
SEOは検索エンジンで表示される順位を上げるための手法です。なお、現在のSEOでは専門性や権威性、信頼性が重視されます。
高品質な記事を執筆できるWebライターが求められているため、資格取得者に高額案件が依頼される確率が高くなっています。
Webライターで活かせる資格
ここでは、Webライターに有利に働く資格のうち、おすすめのものをピックアップしてご紹介します。
以下の3つはWebライティングに必要な知識や技術を学ぶものです。
- Webライティング能力検定
- Webライティング技能検定
- SEO検定
次の2つはWebライティングの基礎を底上げするのに役立つものです。
- 日本語検定
- 文章読解・作成能力検定
最後の1つはWebライティングに欠かせない著作権に関する資格です。
- ビジネス著作検定
それぞれの特徴を見ていきましょう。
Webライティング能力検定
一般社団法人日本WEBライティング協会が主催する「Webライティング能力検定」は2012年から実施され、Webライティング関連の中では最も歴史が古い資格です。
受験科目は、以下の6つでWebライティングに必要に知識やスキルが網羅された内容です。
受験科目
- 国語
- Webライティング
- コピーライティング・メールライティング
- SEO
- 倫理・法律・炎上対策
- Webライティングに関するミニ論文
Webライティング能力検定は1級から3級に分かれており、最上位級である1級に合格すると仕事を優先的に紹介してもらえるなどの特典があります。
Webライティング技能検定
一般社団法人日本クラウドソーシング検定協会主催の「Webライティング技能検定」では、ライティングの基礎やスキル、クラウドでの仕事に欠かせないビジネスマナーが問われます。
こちらの検定に合格すると「Webライティング実務士」として活躍できます。
Webライティング実務士になると自分のライティングスキルを証明できるため案件獲得が容易になり、報酬単価を上げることも可能になります。
SEO検定
一般社団法人全日本SEO協会が主催する「SEO検定」は、時代の変化に合わせたSEOの最新技術を学ぶのに役立ちます。
SEO検定は1級から4級に分かれており、上位級を取得するとWebライターとして活躍できるほか、SEOコンサルタントになる道も開かれるかもしれません。キャリアの幅を広げるのに適した検定と言えるでしょう。
SEOは常に変化しているので、時代に合ったSEOの理解が必要です。
日本語検定
特定非営利活動法人である日本語検定委員会が主催する「日本語検定」では、正しい日本語を使うための総合的な能力が問われます。
試験は1級から7級に分かれており、年齢や性別、学歴を問わず好きな級を受験できます。出題される範囲は以下になります。
出題範囲
- 漢字
- 表記
- 敬語
- 言葉の意味
- 語彙
- 文法
表現方法を増やし、テーマやジャンルに沿ったライティングをするのに役立ちます。正しい敬語や言葉遣いが身につくため、案件受注や交渉もしやすくなるはずです。
文章読解・作成能力検定
公益財団法人日本漢字能力検定協会が主催する「文章読解・作成能力検定」は、伝わりやすい文章を書く力をはぐくみ、文章力向上に役立ちます。結果として、論理的思考が身につき、コミュニケーション能力を高めることもできます。
試験は2級・準2級・3級・4級に分かれています。現時点での資格の認知度はさほど高くありませんが、読解力や語彙力が求められるWebライターの資質を見るうえで注目される資格となっていく可能性があります。
ビジネス著作検定
ビジネス関連の認定試験を開発・実施する株式会社サーティファイ主催の「ビジネス著作検定」は、著作権の知識と活用能力が問われる試験です。
著作権が問題となる現代では、Webライターに著作権の知識と取得した情報を著作権に侵害しない形で文章にする能力が求められます。こちらの検定に合格しているWebライターには、クライアントは安心して案件を依頼できるでしょう。
なお、ビジネス著作検定はBASIC・初級・上級の3種類が設けられており、上級合格者は国家資格である「知的財産管理技能士(1級・2級)」の受験資格が得られます。
資格の学習方法(独学・通信講座)
資格を取得する学習方法のうち、比較的手軽にできるものとして独学と通信講座が挙げられます。ここでは、効率よく資格を取得するのに役立つ学習方法をご紹介します。
独学
独学で資格を取得する場合は、その資格の目的を意識して学ぶことが合格への早道となります。
WEBライター技能検定の例
特にライティングに関しては、正確な文法を使って正しい文章が書けることが重要視されます。そのため、小中学校の国語で習う文法や語彙を復習するようすすめる合格者もいます。
学んだ内容を元に実際に手を動かし、文章を書いてみることが大事です。話し言葉と書き言葉が異なる点を意識し、違和感なく読める文章を書けるようにすることが重要です。
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- 学んだ内容を元に実際に手を動かし、文章を書いてみることが大事です
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話し言葉と書き言葉が異なる点を意識し、違和感なく読める文章を書けるようにすることが重要です。
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- 文章を書くのに校正や推敲技術は欠かせません。
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書いた自分の文章を時間を空けて読み返したり、声に出して朗読したりするのもよい方法ですし、校正について書かれている本を学ぶのもおすすめです。
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- 過去問題を活用できます
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読者から見てわかりやすい文章を書くよう心がけるとともに、過去問題を活用できます。なお、過去問題は日本クラウドソーシング検定協会の公式ホームページからダウンロードできます。
通信講座
通信講座で学習する際は、通信講座の選び方と学ぶ姿勢が大切です。目指す資格の通信講座が複数ある場合は、自分の目的や目標を明確にしたうえで、費用や学習期間を比較して選ぶと良いでしょう。
Webライターに関する通信講座
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- 隙間時間を活用するのもおすすめ
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通勤や通学などバスや電車に乗っている時間を有効に使う方も多いようです。
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- 綿密にスケジュールを立てる
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資格試験は日程が決まっているため、綿密にスケジュールを立てておくと期限までに学習を終えることができるでしょう。
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- 学習用のノートを作る
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学習用のノートを作るのも良い方法です。通信講座の動画やテキストは学びやすいよう整理されていますが、要点を書き、わからない単語を調べて書き込んで読み返すと、学んだ知識の定着に役立ちます。
ライティングスクールを受講して資格とスキルを学ぶ
独学や通信講座に比べ、ライティングスクールを受講するメリットは大きいとされます。ここでは、ライティングスクールを活用するメリットと効果的な学習方法を説明します。
ライティングスクールを受講するメリット
モチベーションを維持しやすいこと
ライティングスクールに通うメリットの一つは、モチベーションを維持しやすいことです。独学や通信講座に比べて費用がかかり、スクールに通う時間も必要になるため、費用や時間をかけているという意識がモチベーションにつながります。
通学タイプのスクールでは勉強に集中できる環境が用意され、同じ志を持つ周囲の受講生の熱意も相まって高い学習意欲を維持できるでしょう。
費用対効果が高い
必要な知識を筋道立てて学習でき、費用対効果が高いのもライティングスクールの特徴です。独学であれば半年から一年かかるものを、スクールに通うと3か月程度で身に付けられる可能性があります。
早期に必要な学習を終了すると、それ以降は案件を獲得し、収入を増やすことに注力できます。独学や通信講座に比べて費用がかかりますが、その後に得られる収入を考えると費用対効果が高い学習方法と言えるでしょう。
案件獲得のポイントやコツを教わることができる
案件獲得のポイントやコツなどを教えるライティングスクールもあり、資格取得後の仕事がスムーズにいくことも期待できます。いくら高いライティング技術やスキルを身に付けても、案件獲得に至らなければ、それらを活かすことはできません。
案件獲得にはテクニックが必要とされますが、ライティングスクールでその方法を会得できれば、受注の確率が上がり、実績を上げやすくなります。
ライティングスクールに仕事を紹介するシステムがあれば、Webライターへの第一歩が踏み出しやすくなります。
ライティングの技術に自信が持てる
スクールに通うとライティングの技術に自信が持てるのも利点です。ライティングスクールのメリットは、第三者からの評価を受ける機会が多いことです。
添削だけでなく、学習中の理解度などもチェックされるため、自分と他者の評価や判断が乖離する危険性が低くなります。結果として、仕事を始めてからの挫折や自信喪失を極力回避でき、順調に実績を積み上げていけるはずです。
ライティングスクールで効果的に学習するには
ライティングスクールで学ぶ場合は、自分に合うスタイルのスクールを選ぶことが大切です。スクールにより、受講費用や授業の進め方、講座や講師の質、受講期間やサポート体制は千差万別です。
以下の点は各自で異なるため、資料請求や無料体験などを上手に活用し、最適なスクール選びをしましょう。
- 学びたいこと
- 学習可能な期間
- 予算
資格取得はゴールではなく、成功への通過点にすぎません。資格取得に終始するのではなく、ライティングスキルを身に付けようと強く意識して学ぶようにしましょう。
スクール修了後の案件獲得をイメージして、今何をすべきかを考えて学習すると、結果的に早期の資格取得につながります。
参考単にカリキュラムを網羅するだけでなく、添削された内容を熟読し、わからないところは積極的に質問するなど、能動的に取り組むことも重要です。
一度もWebライターの仕事をしたことがない人は、クラウドサービスやライティングサービスに登録して数件でも案件に取り組んでみると、添削での確認ポイントや質問すべき点などがはっきりするかもしれません。
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Webライターが資格を取得するための最善の方法とは
Webライターになるのに資格は必ずしも必要ではありませんが、資格があると案件獲得に有利に働き、報酬単価アップを期待できるのも事実です。
Webライターが取得したい資格には、ライティングスキルを上げるもの、ライティングの基礎を固めるもの、一定レベルのライティングができるよう助けるものがあります。自分に必要な資格を見極め、取り組むと良いでしょう。
資格を取得するのに、費用が安く自分のペースで学べる独学や通信講座は人気です。一方、ライティングスクールに通うと学習意欲を維持しやすくなり、資格取得後の案件獲得に役立つスキルも学べる点がメリットです。