Webライティングの新規案件を受注する際、ポートフォリオの提出を求められることがよくあります。
しかし、このように悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
実績がなく、ポートフィリオを用意できない
今回は、Webライター向けポートフォリオの作り方や、記載内容について解説します。
提出前に確認すべきポイントもお伝えしますので、ポートフィリオを作成済みの方もチェックしてくださいね。
Webライター用のポートフォリオとは?
ポートフォリオとは、これまでの実績をまとめた「作品集」を指します。クライアントがあなたのスキルを把握するためにも、ポートフォリオの提出は欠かせません。
ここからは、ポートフォリオが必要な理由や活用するタイミングについて解説します。
実績がない場合もポートフォリオは必要
ポートフォリオは、あなたの実績や得意なジャンルを視覚的に伝えやすくした資料です。メールや面談で経歴を伝えるよりも、これまでの具体的な記事を見せた方が、クライアントにとっても分かりやすいでしょう。
また、実績がなくてもポートフォリオは作成するべきです。あなたの文章の切り口や雰囲気を伝えるためにも、サンプル記事で構いませんので作成しましょう。
なお、デザイナーやカメラマンであれば紙資料として作成することもありますが、Webライターの場合はオンライン上に作成することがほとんどです。
ポートフォリオを活用するタイミング
ポートフォリオは、主に新規クライアントから案件を獲得する際に活躍します。
例えば、以下の場面で役に立つでしょう。
- クラウドソーシングやSNSで営業するとき
- ブログや過去記事を見たクライアントから連絡がきたとき
- 文字単価や報酬アップの交渉をするとき
他にも、正社員のWebライターやディレクターとして、就職・転職活動する際にも名刺代わりに使えます。
新規案件のチャンスはどこに転がっているか分かりません。いつでも提出できるように、最新版のポートフォリオを用意しておきましょう。
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ポートフォリオに載せる項目と内容
読みやすいポートフォリオにするには、クライアントにとって必要な情報を、重要視される順番で掲載することがポイントです。
案件の受注につながるように、クライアントが求めている人物像を思い描きながら、ポートフォリオを作成すると採用率がアップします。
ここからは、ポートフォリオに載せるべき項目について具体的に解説します。
プロフィールと経歴
ポートフォリオには、以下の手順で記載していくとよいでしょう。
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- 自分の名前(ライター名)を記載する
- ポートフォリオの最初には、可能であれば、ライター名だけではなく、本名も記載した方が安心感につながります。
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- 経歴を記載する
- 経歴は、Webライターとして活動を始めた時期や、大きな節目になった案件を中心に簡潔にまとめましょう。
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- 趣味を記載する
- 長く続いている趣味がある場合は、積極的に記載することをおすすめします。経歴や資格がなくても、あなたの経験に基づいた知識が求められることがあります。
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- その他を記載する
- また、プロフィールと経歴以外の項目では人柄が伝わりにくいため、この項目であなたの思いや熱量を伝えると好印象です。
参考文字単価や記事単価
希望する文字単価や記事単価も記載しておくと、クライアントとの齟齬が生じにくくなります。採用が決まった後に単価を交渉すると断られる可能性が高くなるため、相談の時点で金額を決めておくと安心です。
ただし、単価を高くしすぎると、受注しにくくなってしまいます。現在の文字単価や記事単価をベースに、幅広く設定しておくと良いでしょう。
得意ジャンルや対応できる業務内容
自分の得意ジャンルや、対応できる業務内容についても記載しましょう。あなたの売りポイントが分かると、クライアントも仕事を依頼しやすくなります。
得意ジャンルは、「筋トレ」や「美容」のように一言で表しましょう。クライアントのジャンルとマッチしていれば、採用率が格段にアップします。
対応できる業務内容は、「SEOライティングの記事作成」や「LPの記事作成」などが当てはまります。WordPressが使える場合も、この項目でアピールしましょう。
もし、現時点で得意ジャンルや対応できる業務内容が分からない場合は、今後執筆したいジャンルやSEOを意識した記事を書き、サンプル記事を添付する形で問題ありません。
過去に執筆した記事
クライアントは、過去の記事を参考に、案件にマッチするかどうか判断しています。
ポートフォリオには、下記の内容を掲載しましょう。記名記事はそのまま記載しても問題ありませんが、無記名記事はクライアントに了承を得る必要があります。
- 掲載開始日
- 掲載先
- タイトル
- URL
また、実績がない方は、自分のブログ記事を記載しましょう。案件に近い内容であれば、より好印象です。
使用できるツール
クライアントとのやり取りやデータの受け渡しは、オンライン上で完結することがほとんどです。ポートフォリオには、使用できるツールも記載しましょう。主な連絡ツールとしては、下記が当てはまります。
使用ツール
- Googleドキュメント
- Googleスプレッドシート
- Googleドライブ
- Chatwork
- Slack
- Zoom
また、下記の画像編集ソフトが使えると、アイキャッチや記事内に入れる画像作成の仕事を巻き取れるため、文字単価がアップする可能性があります。
なかでも、Canvaは無料で使えるため、勉強しておくと役立つでしょう。
画像編集ソフト
- Canva
- Photoshop
- Illustrator
連絡先
最後に、連絡先についても忘れずに記載しましょう。メールアドレスは必ず記載し、SNSアカウントや携帯番号も伝えられるとベターです。
メールアドレスは、GmailやYahoo!メールなどのフリーアドレスで問題ありません。できれば、ライター専用のアドレスを用意しましょう。
また、ブログを持っているのであれば、お問い合わせフォームを設置するのもおすすめです。サイトの信頼性が増し、ブログを通じてクライアントから連絡がくる可能性もあります。
Webライター用ポートフォリオの作り方
ポートフォリオには、あなたのプロフィールや経歴をはじめ、さまざまな情報を記載します。要点をわかりやすくまとめ、クライアントに提出しましょう。
Webライターの場合は、ブログやオンラインサービスを利用し、Webサイト上でまとめるのが一般的です。
ここからは、ポートフォリオの作り方について解説します。
ポートフォリオをブログに掲載する
一番のおすすめは、WordPressでのブログ作成です。WordPressを使えるようになると、クライアントワークの幅が広がり、文字単価アップにもつながります。
ただし、WordPressを利用する場合、サーバー代として月1,000円程度かかります。無料でポートフォリオを作成したい方は、下記サービスの導入をご検討ください。
- 無料ブログサービスを利用する(Amebaブログやnote、はてなブックマークなど)
- edireco(ライター専用のポートフォリオ作成サービス)
- Googleオンライン
無料で作成したポートフォリオであってもマイナス評価になることはありませんが、WordPressで作成するとPCスキルのアピールとしてプラスに働きます。
また、アフィリエイト記事を執筆すると、広告収入を得られる可能性もあります。できれば、ポートフォリオはWordPressで作成しましょう。
実績がない場合はサンプル記事を書く
まだ実績がない場合は、WordPressや無料ブログにサンプル記事を書いてみましょう。5記事あれば十分です。実際に報酬が発生していなくても、クライアントにとってあなたの実力を判断する材料になります。
なお、サンプル記事は「日記形式」ではなく、「記事形式」で書きましょう。得意なテーマや、今後受注したいテーマで書いておくと、新規営業の際に役立ちます。
また、SEOも意識できればより好印象です。上位表示したいキーワードを見出しに入れ、競合の構成を参考にするなどの対策をしておきましょう。
サンプル記事のアクセス解析を行う
可能であれば、サンプル記事でアクセス解析をし、その結果も記載しましょう。もし検索サイトで上位を獲得できた場合、SEO対策もできるライターとしてアピールできます。
記載する際は、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールを使って、下記のポイントをチェックします。
- 狙ったキーワードで検索上位を獲得できているか
- 記事のPV数とユーザー数は伸びているか
- サイトのPV数とユーザー数は伸びているか
アクセス解析ができるようになると、Webライターだけではなく、ディレクションやWebマーケティングにも業務の幅が広がります。この機会に学んでおきましょう。
ポートフォリオを作るときの5つのポイント
ここまででお伝えした項目をまとめて作成すれば、ポートフォリオとして十分な内容に仕上がります。しかし、提出前に要点が守れているか最終チェックすると、クライアントからの信用度がより高まります。
ここからは、ポートフォリオを作る際の5つのポイントを紹介します。
誤字や脱字がないか確認する
クライアントは、あなたのポートフォリオを見て採用不採用を判断します。提出する前に、誤字や脱字がないかチェックしましょう。
大切なポートフォリオにミスがあると、「依頼した記事にも誤字があるのではないか」と疑われ、信頼を失う要因にもなります。
図やグラフを使うと伝わりやすくなる
ポートフォリオは、記事ページのスクショや、アクセスの伸びを示したグラフを使って、視覚的に伝わるよう工夫しましょう。
文章で書くよりも、ビジュアルで伝えた方が情報が整理され、分かりやすいポートフォリオに仕上がります。
図や写真だけではなく、箇条書きや改行を多めにするなど、日頃Webライターとして工夫しているポイントをポートフォリオでも活用することを心掛けましょう。
ライティング以外のスキルも記載する
もし、過去の経歴や資格などライティングスキル以外でも活用できることがあれば、あわせてポートフォリオに記載しましょう。
また、興味をもって取り組んでいる趣味や特技がある場合も、積極的にポートフォリオに取り入れると良いでしょう。
例
あなたの人となりが伝わるポートフォリオに仕上がりますので、ぜひ取り入れてみてください。
最新の内容になるよう定期的に更新する
ポートフォリオには、最新情報を載せましょう。1枚目や資料の隅などに「20○○年○月更新」と入れておくと、クライアントにも伝わりやすくなります。
また、ポートフォリオに載っている記事が古いものばかりだと心配されることもあります。
ポートフォリオは定期的に見直し、直近で評判が良かった内容や力を入れた記事にアップデートしましょう。
クライアントに許可を得てから掲載する
無記名記事として執筆した案件をポートフォリオに載せる場合は、必ずクライアントに許可を得てから記載しましょう。
基本的に著作権は執筆したライターにあるものの、クライアントとの契約時に「納品後は発注側に著作権を譲渡する」という契約を結んでいる場合もあります。
ただし、無記名の記事であっても、クライアントとの関係性によっては「どの記事か掲載しないのであれば可能」や「異業種であれば可能」といった案を提案してもらえるかもしれません。
既存クライアントと友好的な関係を継続するためにも、前もって相談し、トラブルを防ぎましょう。
Webライターにとってポートフォリオ作成はマスト!
必要条件を網羅したポートフォリオを作っておけば、ほとんどのクライアントに対応できるようになります。
完成後に友人やWebライター仲間に見てもらい、客観的な意見をもらうのもポートフォリオのクオリティを上げる一つの手です。
あなたに興味を持ってくれたクライアントを逃さないよう、熱意を込めて作成しましょう。